• 転職に失敗した上司

    私の職場には佐藤部長というとても優秀な上司がいました。仕事ができるだけでなく、部下の面倒見が良く、上層部からも高い評価を得ていました。それでいて服装のセンスが良く、女子からも絶大なる人気がありました。

    しかし、部長が突然会社を辞めることになってしまったのです。会社からは相当の引き止めを受けたと聞きますし、我々直属の部下も辞めないで欲しいとお願いしました。しかし、もう既に転職先が決まっていました。給料が上がることはもちろん、その会社はこの会と違って転勤がなく、家族と家を持つ部長には好条件が揃っているとのことでした。我々は諦めるしかありませんでした。

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    そのことを知らされたのは退職予定日の1ヶ月前でした。仕事の引き継ぎをしたり、取引先への挨拶回りをしたり、部長も周りの者もかなり忙しく過ごしていました。

    ところが、退職予定日の1週間前になって、事態は急変しました。部長の転職先の会社が突如倒産してしまったのです。部長には悲壮感が漂い、昨日まではなかった白髪が生えていました。みんな「部長、これからどうするんだろう?」とひそひそと噂をしていました。

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    そして間もなく時期はずれの辞令が出ました。部長の北海道物流部への異動の辞令です。部長が会社に雇用を継続してくれるよう懇願し、会社側も部長のこれまでの実績を鑑みて異動を条件に承諾したのだというのです。背に腹は変えられないと、部長はその辞令を承諾したそうです。


    転職後に倒産するよりはよかったものの、折角家族のためにと転職を試みたのに、結局は降格して給料は下がり、持ち家のある東京を離れ、北海道への転勤を余儀なくされたのです。

    転職に失敗してしまった上司の話でした。